
ドメーヌ・ルフレーヴ ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ 2023|1.16haから生まれるグラン・クリュ
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、約3.7haしかない小さなグラン・クリュです。
その中で、ドメーヌ・ルフレーヴが所有するのは1.16ha。
植樹は1958年と1959年。半世紀以上を経たシャルドネを、ドメーヌが長年続けてきたビオディナミで育てています。
今回ご紹介するのは、その区画から生まれたBienvenues-Bâtard-Montrachet Grand Cru 2023です。
小さなグラン・クリュ、古い樹齢、そして2023年という豊かなヴィンテージ。
ルフレーヴの現在地を見るうえでも、非常に興味深い一本です。
約3.7haのグラン・クリュ、その1.16haを所有
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェは、ピュリニー・モンラッシェ村に位置する白ワインのグラン・クリュ。
畑全体は約3.7haと非常に小さく、そのうちドメーヌ・ルフレーヴが所有する区画は1.16haです。
割合にすると、畑全体のおよそ3分の1。
ブルゴーニュでは同じ畑を複数の生産者が所有することが一般的ですが、これほど小さなグラン・クリュの中でまとまった面積を持つことは、ルフレーヴとこの畑の関係を考えるうえで重要なポイントです。
土壌は粘土石灰質。
ルフレーヴの区画は1958年と1959年に植えられたシャルドネで構成されています。
1958年、1959年から続くシャルドネ
2023年の時点で、植樹からすでに60年以上。
古い樹だから自動的に優れたワインになるわけではありませんが、長い年月を経た区画をどう維持し、毎年の気候に合わせて成熟を見極めるかは、ドメーヌの仕事そのものです。
ルフレーヴでは、この区画もビオディナミで栽培。
収穫は手摘みで行い、ブドウを選別しながら、区画ごとの成熟度を追って収穫日を決めています。
ドメーヌ全体がビオディナミへ本格的に移行したのは、アンヌ=クロード・ルフレーヴが経営を担った1990年代。
現在では、自然環境を尊重する思想というより、ルフレーヴのワイン造りそのものを支える基本になっています。
2023年は、豊かさと鮮度が共存した白の年

2023年のブルゴーニュは、成熟期に非常に暑く晴れた日が続いた一方、収穫量にも恵まれたヴィンテージでした。
ブルゴーニュワイン委員会は、2023年の白ワインについて、熟した白い果実を思わせる豊かな香りと、しなやかさ、エレガンスを特徴として挙げています。
暑い年でありながら、シャルドネには必要な鮮度が残り、果実の豊かさだけに傾かなかったことも、この年のポイントです。
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェのようなグラン・クリュでは、単純なボリュームではなく、熟した果実と酸、質感をどのように一つにまとめるかがより重要になります。
樽12か月、その後ステンレスで約10か月
収穫したブドウは、長く穏やかな空気圧式プレスで圧搾。
24時間のデカンテーションを経たのち、アルコール発酵とマロラクティック発酵をオーク樽で行います。
熟成は、まず澱とともに樽で12か月。
その後、細かな澱とともにステンレスタンクで約10か月を過ごします。
合計すると、およそ22か月。
最初から最後まで樽だけで熟成させるのではなく、途中からステンレスへ移す。
樽の香りを前に出すためではなく、長い時間を使いながらワインそのものの輪郭を整えていく。
この熟成方法にも、現在のドメーヌ・ルフレーヴの考え方がよく表れています。
1717年から続く家族と、1990年代からのビオディナミ
ルフレーヴ家がピュリニー・モンラッシェに根を下ろしたのは1717年。
現在のドメーヌの基礎を築いたのは、20世紀初頭のジョゼフ・ルフレーヴです。
その後、アンヌ=クロード・ルフレーヴが1990年代にドメーヌ全体をビオディナミへ導き、現在は創業者の曾孫にあたるブリス・ド・ラ・モランディエールがその考え方を受け継いでいます。
300年以上続く家族の歴史と、60年以上前に植えられた区画。
そのうえで、毎年の自然条件に合わせて造り方を更新していく。
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ 2023は、古さをそのまま価値にするのではなく、長く受け継がれてきた畑を現在の技術でどう表現するかを見る一本です。
ドメーヌ・ルフレーヴ ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ グラン・クリュ 2023
フランス・ブルゴーニュ|コート・ド・ボーヌ|ピュリニー・モンラッシェ|グラン・クリュ|白ワイン|シャルドネ|2023年|750ml
1958年・1959年植樹の1.16haの区画から造られる、ドメーヌ・ルフレーヴのビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ。ビオディナミで栽培し、樽12か月とステンレス約10か月を組み合わせて熟成させたグラン・クリュです。
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