
シャトー・オーゾンヌ 2018|石灰岩とカベルネ・フランが刻む、サンテミリオンの緊張感
石灰岩に根を下ろすカベルネ・フラン。その緊張感とミネラルを、2018年の豊かな果実が包み込む。
シャトー・オーゾンヌ 2018は、サンテミリオン南側の石灰岩台地と急斜面に広がる小規模な畑から生まれる、ボルドー右岸を代表する赤ワインです。
2018年のブレンドはカベルネ・フラン60%、メルロ40%。黒系果実の濃密さと花の香り、黒鉛や砕いた石を思わせるミネラルが重なり、力強さと精密さを同時に備えたヴィンテージとなっています。
約7ha。石灰岩の丘に築かれたオーゾンヌ
シャトー・オーゾンヌの畑は、サンテミリオンの町の南側、岩盤の丘に沿って広がっています。
面積は約7ha。畑は小さなテラス状に分かれ、東〜南東向きの斜面に配置されています。
上部にはアステリア石灰岩の台地、斜面には粘土石灰質土壌。乾燥した年には粘土が水分を保ち、石灰岩がワインに緊張感とミネラル感を与えます。
オーゾンヌを語るうえで、この「石灰岩」は単なる地質情報ではなく、味わいの中心そのものです。
1690年から続くヴォーティエ家
オーゾンヌでは、1690年からヴォーティエ家が畑を守り続けています。
現在はアラン・ヴォーティエ氏と、その娘ポリーヌ・ヴォーティエ氏を中心にワイン造りを行っています。
畑の平均樹齢は約50年で、一部には100年を超える古木も残されています。
カベルネ・フランを主体に、メルロを組み合わせる構成は、石灰岩土壌と古木の個性を明確に映すオーゾンヌのスタイルにつながっています。
2018年はカベルネ・フラン60%、メルロ40%
2018年のグラン・ヴァンは、カベルネ・フラン60%、メルロ40%。
オーゾンヌではカベルネ・フランがワインの骨格とミネラルを担い、メルロが果実の丸みと肉付きのある質感を加えます。
シャトー自身も、オーゾンヌを「まずカベルネ・フランの力強くミネラルな輪郭が現れ、その後にメルロの丸く純粋な果実が続く」と表現しています。
9月末から10月上旬。品種ごとに待って収穫
2018年は、メルロを9月25日・27日、カベルネ・フランを10月3日・8日・9日に収穫。
品種ごとに成熟のタイミングを見極め、カベルネ・フランを10月まで待つことで、果実の熟度と香り、タンニンの成熟を確保しています。
温暖で乾燥した2018年の中でも、オーゾンヌは石灰岩と粘土を含む土壌によって水分バランスを保ち、高い凝縮感とフレッシュさを両立しました。
新樽100%、20か月熟成
2018年は、新しいフレンチオーク樽100%で約20か月熟成。
新樽比率だけを見ると非常に高いものの、ワイン自体の果実とミネラルの密度が強いため、樽香だけが前面に出るスタイルではありません。
若いうちは杉、カカオ、スパイスなどのニュアンスを感じさせますが、熟成とともに果実、石灰岩由来のミネラル、樽が一体化していきます。
ブラックチェリー、ブルーベリー、バラ、砕いた石
2018年の香りには、ブラックチェリー、ブルーベリー、プラムといった熟した果実。
そこへ、スミレ、バラ、ラベンダー、甘草、黒鉛、鉄、砕いた石、トリュフ、スパイスのニュアンスが重なります。
果実の量感は非常に大きい一方で、香りの中心にはカベルネ・フランらしい花とハーブ、そしてオーゾンヌ特有の石灰岩のニュアンスがあります。
濃密でありながら、評価されたのは「エネルギー」と「持続性」
2018年は非常に凝縮したヴィンテージですが、評論では単純な重さや濃さだけではなく、エネルギー、緊張感、精密さ、長い余韻が繰り返し評価されています。
タンニンは量がありながら非常に細かく、酸が全体を支えることで、濃密な果実を引き締めています。
若いうちは閉じた印象を見せやすいものの、時間とともに果実、花、土、石、スパイスが何層にも開いていく、長期熟成型のサンテミリオンです。
Wine Advocate、Decanterで100点
シャトー・オーゾンヌ 2018は、主要評論家から極めて高い評価を受けています。
Wine Advocate 100点、Decanter 100点。さらにJames Suckling 99点、Jeb Dunnuck 99点など、複数の媒体でトップクラスの評価を記録しています。
評価の軸となったのは、濃密さだけではなく、カベルネ・フランの香りの鮮明さ、石灰岩由来のミネラル、精密なタンニン、非常に長い余韻でした。
2018年当時はPremier Grand Cru Classé A
2018年ヴィンテージのオーゾンヌは、当時のサンテミリオン格付においてPremier Grand Cru Classé Aに位置づけられていました。
ただし、サンテミリオンの格付は定期的に更新される制度です。
オーゾンヌは2022年の新格付への申請を行わなかったため、2022年以降のヴィンテージではこの格付表記を使用していません。
そのため、2018年を紹介する際には「2018年ヴィンテージ当時のPremier Grand Cru Classé A」と理解するのが正確です。
地下石切場で熟成するワイン
オーゾンヌの地下には、かつて石灰岩を切り出した巨大な石切場が残されています。
18世紀以降、その一部はワインの熟成庫として使用されてきました。
安定した温度と湿度を持つ地下空間で樽がゆっくりと時間を重ねることも、オーゾンヌの「石」とワインが密接につながっている象徴的な要素です。
2018年という年を残す一本として
2018年生まれ、結婚や創業など、2018年に特別な出来事があった方にとっては、その年のヴィンテージを残す一本としても選択肢になります。
特にオーゾンヌ 2018は長期熟成力を備えているため、今すぐ開けるだけでなく、さらに時間を重ねて楽しむことのできるヴィンテージです。
記念年のワイン選びについては、「生まれ年・記念年に贈るヴィンテージワイン」でもご紹介しています。
シャトー・オーゾンヌ 2018
フランス|ボルドー|サンテミリオン|Château Ausone|Vintage 2018|Cabernet Franc 60%・Merlot 40%|新樽100%・約20か月熟成|赤ワイン|750ml|2018年当時 Premier Grand Cru Classé A
約7haの石灰岩台地と斜面、古木のカベルネ・フラン、2018年の豊かな果実、そして新樽20か月。黒系果実の密度と花、黒鉛、石のようなミネラルを、精密なタンニンと長い余韻が支える、オーゾンヌを象徴する長期熟成型ヴィンテージです。
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