根本硝子工芸 Old Fashioned Glass「蝴蝶-Hu Die-」|金赤と金紫、二つの表情

根本硝子工芸のOld Fashioned Glass「蝴蝶-Hu Die-」。今回は、金赤金紫の2色をご紹介します。

「蝴蝶(Hu Die)」は、中国語で蝶を意味する言葉。やわらかな曲線と緻密なカットが重なり、見る角度によって印象を変える作品です。

金赤と金紫。同じ「蝴蝶」に生まれる、異なる表情

根本硝子工芸の公式ラインアップでは、「蝴蝶-Hu Die-」に複数の色が用意されており、金赤と金紫はいずれもNaturally Classとして展開されています。

形とカットの構成は同じでも、色が変わることで、透明部分との境界や光の抜け方、文様の立ち上がり方が変わります。2色を並べることで、「蝴蝶」という一つの意匠が持つ幅がよりはっきりと見えてきます。

金赤という、根本硝子工芸を象徴する色

根本硝子工芸は、金赤を「最高級で最難色」と位置づけています。

成分の調合や窯のコンディションなど、色を安定して生み出すためには高い技術と経験が必要とされます。

鮮やかな色そのものだけではなく、その色を成立させる工程まで含めて、金赤は工房の技術を象徴する存在です。

「蝴蝶」の細かなカットを通して透明なガラスが現れることで、金赤の強さと、削り出された部分の軽やかさが同居します。

金紫では、文様の密度が静かに浮かび上がる

もう一つの金紫は、同じ「蝴蝶」の意匠を、より落ち着いた色調で見せるバリエーションです。

同じカットでも、色の違いによって視線が向かう場所は変わります。金赤では色と透明部分のコントラストが前に出る一方、金紫では細かな線の重なりや曲線の連続に目が向きやすく、作品の構成そのものをじっくり見る楽しさがあります。

手磨きがつくる、鋭さと光沢

根本硝子工芸が大切にしているのが、鋭いエッジ、正確で緻密な文様、そして手磨きによる光沢です。

効率を優先した仕上げではなく、時間と手間をかけて磨くこと。その姿勢は、先代の根本幸雄氏から二代目・根本達也氏、三代目・根本幸昇氏へと受け継がれています。

「蝴蝶」の魅力も、単に細かなカットが入っていることではありません。曲線のやわらかさと、カット面の緊張感。その両方を一つのグラスの中で成立させているところに、根本硝子工芸らしさがあります。

2色で見るからこそ分かる「蝴蝶」

金赤と金紫。

同じ形、同じ意匠でありながら、色が違うだけで作品の印象は変わります。色そのものを楽しむだけでなく、カットの見え方や光の表情まで見比べられるのが、2色を並べて見る面白さです。

ロックグラスとして使うときには、注ぐ酒の色や氷の反射も加わり、空の状態とはまた異なる表情を見せます。

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