
ブラントン シングルバレル|1984年、世界初のシングルバレルバーボン
1984年、バーボンを「樽ごとに味わう」という考え方を、ひとつの商品として世界に提示したのがブラントンです。
ブラントン シングルバレルは、複数樽の原酒を混ぜ合わせるのではなく、選び抜かれた一つの樽からボトリングするケンタッキー・ストレート・バーボン。
ボトルごとに樽番号や払い出し日が記され、同じ「ブラントン」でありながら、樽ごとのわずかな違いまで個性として残します。
1984年、世界初のシングルバレルバーボンとして誕生
ブラントンが誕生したのは1984年。
当時のマスターディスティラー、エルマー・T・リーが、かつて蒸溜所を率いたアルバート・B・ブラントン大佐に敬意を表して生み出しました。
バッファロートレース蒸溜所は、ブラントンを「世界初の商業的なシングルバレルバーボン」として位置づけています。
大量の樽を均一にブレンドして味を揃えるのではなく、一つの樽そのものを商品にする。その考え方は、後のプレミアムバーボン市場に大きな影響を与えました。
なぜ「シングルバレル」なのか
通常のバーボンでは、複数の樽から原酒を取り出し、ブレンドすることでブランドとして一定の味わいをつくります。
一方、ブラントンは一つの樽の原酒だけをボトリングします。
同じ原酒、同じ貯蔵庫であっても、樽が置かれた位置や木の個体差、温度変化によって熟成の進み方は少しずつ異なります。
ブラントンでは、その差を消すのではなく、厳格なテイスティングを経て熟成のピークに達した樽だけを選び、その樽の個性として残します。
舞台は、金属外壁の「Warehouse H」
ブラントンの原酒が熟成されるのは、バッファロートレース蒸溜所のWarehouse H。
1935年にアルバート・B・ブラントンによって建てられた、蒸溜所で唯一の金属外壁を持つ熟成庫です。
金属は外気温の変化を内部へ伝えやすいため、ケンタッキーの暑い夏と寒い冬に応じて、樽の中のウイスキーが木材へ入り込み、また戻る動きが活発になります。
ブラントン大佐は、このWarehouse Hの中心部から特に優れた「ハニーバレル」を選び、大切な客人へ振る舞っていました。その習慣が、後のブラントン誕生の着想になりました。
手書きで残される、一本の樽の履歴
ブラントンのラベルには、そのボトルがどの樽から生まれたのかを示す情報が記されています。
樽から払い出した日、樽番号、貯蔵位置などが一本ずつ手書きで記入されます。
これは装飾ではなく、「このボトルはこの一樽から生まれた」というシングルバレルの考え方を、そのまま可視化したものです。
熟成年数の表記はありません。宝酒造の公式説明では、長く熟成した樽を一つずつテイスティングし、熟成のピークを迎えたものだけを選抜するとされています。
8種類のキャップで、「BLANTON’S」が完成する

ボトル上部の馬と騎手も、ブラントンを象徴する意匠です。
1999年から、競馬のスタートからゴールまでを表現した8種類のストッパーがつくられています。
それぞれにはB・L・A・N・T・O・N・Sの一文字が刻まれ、8種類すべてを並べると「BLANTON’S」が完成します。
最後の「S」は、馬がゴールへ駆け込む姿。ケンタッキーを象徴する二つの文化、バーボンと競馬を一つのボトルに重ねたデザインです。
バニラ、キャラメル、柑橘、オーク
日本で販売されるブラントンは46.5%・750ml。
公式テイスティングノートでは、香りにクリーミーなバニラ、キャラメル、バタースコッチ。
味わいには柑橘とオークが現れ、クローブ、ナツメグ、シナモンといったベーキングスパイスが全体を引き締めます。
シングルバレルである以上、樽ごとの微細な違いは残ります。その違いも含めて楽しむことが、ブラントンというバーボンの本質です。
ブラントン シングルバレル
アメリカ|ケンタッキー州|バッファロートレース蒸溜所|ケンタッキー・ストレート・バーボン|シングルバレル|750ml|46.5%
1984年に世界初の商業的シングルバレルバーボンとして誕生。Warehouse Hで熟成した樽から、ピークを迎えた一樽だけを選び、その個性をそのまま一本のボトルへ残す。ブラントンは、現在では定着した「シングルバレル」という価値を、最初に広く示したバーボンです。
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