余市1989|1989年蒸溜、20年熟成、3,500本限定のヴィンテージモルト

1989年に余市で蒸溜し、20年を経て2009年に瓶詰めされた、3,500本限定のヴィンテージ・シングルモルト。

シングルモルト余市1989は、ニッカウヰスキー余市蒸溜所で1989年に蒸溜されたモルト原酒だけを使用し、20年間熟成させて2009年にリリースされた限定ボトルです。

アルコール度数は55%。新樽、再チャー樽、シェリーバットなど、異なる樽で熟成した原酒を組み合わせ、ライトピートからヘビーピートまで余市らしい多様なモルトの個性を一つのボトルへ重ねています。

1989年蒸溜、2009年瓶詰め。20年という時間

最大の特徴は、熟成年数だけでなくヴィンテージが明確に示されていることです。

1989年に余市蒸溜所で蒸溜・樽詰めされたモルト原酒を、20年間じっくりと熟成。2009年に「シングルモルト余市1989」として瓶詰めされました。

2000年代後半から2010年代初頭にかけてニッカは、特定年に蒸溜された20年熟成原酒だけで構成するヴィンテージ・シングルモルトを展開しており、1989はその中でも高く評価された一本です。

3,500本限定。4タイプのモルトをヴァッティング

余市1989は3,500本限定で発売されたと記録されています。

使用されたのは、1989年に蒸溜された複数タイプの長期熟成モルト。新樽、再チャー樽、シェリー樽など異なる樽熟成を経た原酒に加え、ピートの強さも異なるモルトを組み合わせています。

単一樽の個性をそのまま見せるのではなく、同じ「1989年」という時間軸の中で異なる原酒を重ねることで、余市らしさを立体的に表現したヴィンテージ・シングルモルトです。

余市を形づくる、石炭直火蒸溜

余市蒸溜所は、竹鶴政孝が理想のウイスキーづくりを求め、1934年に北海道・余市に設立したニッカ最初の蒸溜所です。

現在も余市を象徴するのが、世界的にも珍しい石炭直火蒸溜。

石炭を直接燃やしてポットスチルを加熱することで、力強く重厚な酒質と香ばしさを生み出します。

冷涼で湿潤な北海道の気候、日本海からの海風、余市川の水。そして石炭直火蒸溜。これらが重なり、余市モルト特有の厚み、ピート、香ばしさへつながっています。

55%で瓶詰めされた、濃密な20年熟成

余市1989のアルコール度数は55%。

通常の長期熟成品よりも高めの度数で瓶詰めすることで、20年間の熟成で原酒に蓄積された香味をより濃密に残しています。

過去のテイスティング記録では、レーズンやイチジク、木材、煙、焦げたニュアンス、スパイス、塩味などが挙げられています。

熟した果実と樽由来の甘さの奥に、余市らしい煙、オイリーさ、塩気が重なる。20年という時間が力強い原酒を丸くする一方、その骨格は失われていません。

WWA 2010、ベスト・ジャパニーズ・シングルモルト

余市1989は、World Whiskies Awards 2010において、13〜20年熟成部門のBest Japanese Single Malt Whiskyを受賞しています。

ニッカ公式の受賞歴にも記録されており、2008年に余市1987が「World’s Best Single Malt」を獲得した流れに続き、余市の長期熟成モルトが国際的に評価されていた時代を象徴する一本です。

1989年は、ニッカにとっても節目の年

1989年は、ニッカの歴史においても重要な年でした。

この年、「シングルモルト余市12年」と「シングルモルト 宮城峡12年」が発売され、ニッカのシングルモルト展開が本格化。

同じ年には、スコットランドのベン・ネヴィス蒸溜所もニッカグループに加わっています。

その1989年に余市で蒸溜された原酒が、20年後に一つのヴィンテージとして世に出たことも、このボトルを興味深い存在にしています。

シングルモルト余市1989

日本|北海道・余市蒸溜所|シングルモルト・ジャパニーズウイスキー|Vintage 1989|20年熟成|Bottled 2009|700ml|55%|3,500本限定

1989年に蒸溜された複数タイプの余市モルトを20年間熟成し、55%で瓶詰めした限定ヴィンテージ。熟した果実、樽、ピート、香ばしさ、塩気が重なる、余市の長期熟成の魅力を凝縮した一本です。

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