
マッカラン18年 グランレゼルバ 1979|1997年、50樽から生まれた最初のグランレゼルバ
1996年、当時マッカランのマスターディスティラーだったデイヴィッド・ロバートソンは、新しいボトルを造るための「白紙」を渡されました。
彼が選んだのは、1979年に蒸留された原酒。
しかも通常の18年とは異なり、ファーストフィルのスパニッシュオーク・シェリー樽だけを使い、その中から50樽のバットを選抜。
それらをヴァッティングし、翌1997年に世に送り出したのが、最初の「The Macallan Gran Reserva」です。
ロバートソン自身も後年、この1979年をマッカラン時代の代表作の一つとして挙げています。
今回の一本は、1979年蒸留・1997年瓶詰の18年熟成。
現在では終売となった、わずか4ヴィンテージだけのシリーズ。その始まりとなったボトルです。
「1997」はヴィンテージではなく、瓶詰めされた年
今回のボトルを見ると、ネック部分には
“DISTILLED IN 1979 AT MACALLAN”
そしてラベルには18年熟成であることが記されています。
つまり、1979年に蒸留され、18年間熟成されたのち、1997年に瓶詰めされたウイスキーです。
「Macallan Gran Reserva 1997」と呼ばれることもありますが、ヴィンテージとしては1979。
1997は、このGran Reservaシリーズが世に出た最初の年でもあります。
Christie’sの記録では、このシリーズは、
1979 — Bottled 1997
1980 — Bottled 1999
1981 — Bottled 2000
1982 — Bottled 2002
の4ヴィンテージ。
長く続いた定番シリーズではなく、1997年から2002年という限られた期間に造られました。
通常の18年と、何が違ったのか
Gran Reservaの面白さは、単に「希少な昔のマッカラン」というだけではありません。
当時のマッカラン18年と比較すると、その違いは樽の選び方にありました。
1998年のWhisky Magazineでは、1979 Gran Reservaについて、通常の18年との違いはファーストフィルのシェリー樽から造られていることだと紹介されています。
さらに、このボトルを生み出したデイヴィッド・ロバートソン自身の回想によれば、Gran Reservaにはファーストフィルのスパニッシュオーク樽のみを使用。
樽にはドライ・オロロソやアモンティリャード、パロ・コルタド、甘口のシェリーなど、異なるタイプのシェリーが入っていたものを組み合わせたと語っています。
つまりGran Reservaは、18年という熟成年数を特別に長くしたウイスキーではありません。
マッカラン18年という枠組みの中で、シェリー樽の個性をより深く引き出そうとした一本でした。
50樽を選んで、一つのウイスキーへ
ロバートソンが最初のGran Reservaのために選んだのは、50樽のシェリーバット。
それらを一つにヴァッティングし、1979 Gran Reservaが造られました。
シングルカスクのように一樽の個性を見せるのではなく、複数の樽を組み合わせながら、目指す味わいを造り上げる。
その方向性は、現在まで続くマッカランの「樽を選ぶ」という考え方にも通じます。
現在のマッカランも、シェリーでシーズニングしたオーク樽が、熟成によってドライフルーツやスパイス、色合いなどをウイスキーにもたらすことをブランドの重要な要素として掲げています。
Gran Reserva 1979では、そのシェリー樽の存在を、さらに前面へ押し出しました。
「これこそマッカラン」と評された1979年

Gran Reservaが発売された当時、著名なウイスキー評論家マイケル・ジャクソンは1979年について、通常の18年よりシェリー樽の影響が強く表れた一本として紹介し、マッカランらしさを凝縮した存在として高く評価しています。
後年にも評価は続き、ウイスキー評論家Serge ValentinによるWhiskyfunでは91点。
Whisky Auctioneerも、1979年蒸留・1997年瓶詰のGran Reservaを、蒸溜所の中でも記憶に残るリリースの一つとして位置づけています。
ただ、点数以上に興味深いのは、このウイスキーを造った本人にとっても1979 Gran Reservaが特別だったことです。
ロバートソンは後年、「最も記憶に残る一杯」としてこの1979 Gran Reservaを挙げ、マッカラン在籍時の代表作としても名前を残しています。
1979、1980、1981、1982。4つで終わったシリーズ
Gran Reservaは1979年だけではありません。
その後、
1979
1980
1981
1982
という4つのヴィンテージがリリースされました。
Whisky Auctioneerによれば、ヴィンテージGran Reservaシリーズのリリース期間は1997年から2002年。Christie’sでもこの4本が一組として扱われた記録が残されています。
つまり今回の1979は、その4本のうち最も古いヴィンテージであり、Gran Reservaというシリーズそのものを始めた最初の一本です。
そしてシリーズ終了から20年以上が経った現在も、Christie’s、Sotheby’s、Bonhamsをはじめとするオークションで取引されるコレクターズボトルとなっています。
1997年に瓶詰めされた、1979年のマッカラン
マッカランとシェリー樽。
今では、この組み合わせ自体に驚きはありません。
1824年創業のマッカランは現在も、シェリーでシーズニングしたオーク樽をブランドを形づくる重要な要素として位置づけています。
だからこそ、Gran Reserva 1979を見る面白さがあります。
通常の18年よりもシェリー樽の個性を強く打ち出すため、50樽を選び、1997年に新しいシリーズとして世に出した。
その後3つのヴィンテージが続き、2002年にシリーズは終了。
現在では造られていない「Gran Reserva」の原点が、この一本に残っています。
ザ・マッカラン グランレゼルバ 18年 1979 / The Macallan Gran Reserva 18 Years Old 1979
スコットランド・スペイサイド|シングルモルト スコッチウイスキー|1979年蒸留|1997年瓶詰|18年熟成|シェリー樽熟成|700ml|40%
オリジナルの木製プレゼンテーションケース付き。
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